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「くまのパディントン展」へ行って来た

渋谷からロンドンへひとっ飛び、旅して来た気分です。

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Bunkamuraザ・ミュージアムで現在開催中の「くまのパディントン展」へ。
展覧会公式サイトのTOPICSにて掲載されています)

南米ペルーから、はるばるロンドンのパディントン駅にたどり着いた子グマ。
家族となるブラウン夫妻と出会ったのがこの駅だったから、ちなんで名付けられました。

首から下げたタグに書かれていたのは
「どうぞこのくまのめんどうをみてやってください。おたのしみします。」

図録のしおりには、そのセリフが。
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「Please look after this BEAR. THANK YOU.」

見るもの触れるもの、何もかも初めてのパディントンが巻き起こす騒動。
ブラウン一家との愛情あふれるやあたたかい言葉のやりとり。

そもそも原作者のマイケル・ボンドさんはBBCのカメラマンだったとか。

英国で最も愛されるキャラクター(英国アニメ賞認定)が生まれたのは1956年。
マイケルさんが、ロンドンのセルフリッジ百貨店の棚に
ぽつんと売れ残っているクマのぬいぐるみを見つけた日。

それを妻のプレゼントとして買い、
当時パディントン駅の近くに住んでいたから「パディントン」と名付け、
その後、わずか1週間でこのクマの物語を一気に8話書き上げたんだそうです。

子供の頃からおなじみでしたが、
今回、原画を初めて自分の目で見て、
挿絵画家、ペギー・フォートナムさんによる繊細なタッチにうっとり。

「ああ、こうしてペンとインクの線から生まれたクマが、
はるばる日本にもやって来たんだな」と、なんだか胸が熱くなりました。

ロンドンの動物園でマレーグマのスケッチや写真を撮ってから、描いていたとか。
なるほど、どうりで納得のリアリズム。

個人的にお気に入りなのは「家政婦のバードさん」。
その丸っこいエプロン姿も健在でしたよ。

「クマはコマらないようにできているんですよ」
という名台詞にックー!となりました。

福音館書店から、日本で初めて出版されたのは、1967年のこと。
翻訳者の松岡享子さんの言葉がやさしくて、ウィットがあって、好きだったな。

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正義感が強く、こうと決めたらまっすぐ行動。
…するけど、「どうしよう、ぼくまたへまやっちゃった」が口ぐせのパディントン。
でも、すぐ立ち直る芯の強さ。

ふるさとペルーに残して来たルーシーおばさんに手紙を書くために、
愛用の切り抜き帳に、その日の冒険や新聞記事をまとめているパディントン。

週に一度ブラウンさんからもらうおこづかいを、
少しずつ貯めて、郵便為替で送金していたり。
クイズで獲得した賞金や景品を、おばさんが暮らす老グマホームに寄付していたり。

つねに礼儀正しく、マナーを守り、家族思いで、善意ある行動。
クマながら、本当にあっぱれ。

会期は6月25日(月)まで。ちょっと急いでー。

だいたいBunkamuraさんの展覧会は日曜終わりが多いのですが、
最終日の2018年6月25日は、なんとパディントンの60歳目のお誕生日。

せっかくだから1日延ばしちゃえ!っていうのも、なんとも粋なお話です。

ミュージアムショップのボードには、
来場者の皆さんからのお誕生日メッセージが貼られていて、
しかもいろいろな国の言葉で書かれていて、
「やっぱり世界中で愛されているのね、還暦おめでとう」としみじみしました。

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【今日の一皿】

パディントンにならってマーマレードサンド…ではなく、
ここはハムとチーズのバゲットをいただきました。

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ロンドン気分にたっぷり浸ってミュージアムを出たら、現在パリ祭の真っ只中。

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【クマ好きにさらなる朗報】

さて、世界中で愛されているクマといえば、来年2019年2月からはプーさんが登場!
しかも、私がこよなく愛するV&Aミュージアムからやってくる?

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こちらも待ちきれません。



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インスタグラムもやっています @hideshimafumika







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