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ココロが軽くなる「オットー・ネーベル展」

文化村ザ・ミュージアムで開催中の「オットー・ネーベル展」
プレス内覧会にお邪魔してきました。



ドイツのヴァイマールに設立された総合芸術学校バウハウスに集い、
お互いに刺激し、励ましあいながら、
斬新な作品を生み出していったアーティストたち。

悲しいことに、その後、
バウハウスはナチス政権に「退廃芸術だ」と閉校に追い込まれ、
アーティストたちは国内での自由な制作活動を禁止され、
亡命を余儀なくされてしまいます。

そんな時代背景や、当時の彼らの心情など、
色々なことを考えると、キャンバスに描かれた色も線も形も、
頭の中で変わって見えてきます。

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《11人の子どもたちが「日本ごっこ」》

展覧会で「これ好き!」と心のナンバーワンに輝いた作品は
ポストカードを購入して家にお持ち帰りするのが小さな楽しみ。
葛飾北斎による「北斎漫画」の影響を受けているとも言われているんだって。


ナチスの弾圧を受け、スイス・ベルンへと移住した後も、
家族ぐるみで生涯にわたり友情を育んだ、パウル・クレーの作品群も素晴らしかった。

クレーとの交流の様子を紹介するネーベルの日記パネル、
思わず読みふけってしまいました。


「私たちは微笑みながら目をあわせじっと黙っていた。」
「人間的にも、芸術家としても、とても素晴らしい結びつきだ。」


芸術家には「孤高の天才」というイメージが浮かびますが、
やはりどんな人でも、誰かと支え合うことで、
自分も持つ力も、相手の力も、最大限活かせるのかもしれませんね。

お互いを理解し、認め、尊敬し合う彼らの作品は、
軽やかで、調和するようで、
どんな時も遊び心を忘れない、心の余裕を教えてくれるようでした。

いつの時代も「正解」がない中、
何を信じ、どう進めばいいのかというヒントも。

そうそう、パウル・クレーといえば、思い出したのが、
同じ文化村で、キュレーターで友人の林綾野さんとおこなったトークショー。
クレーの日記、朗読したなー。
あれからもう8年も経つのね。

「2009年3月9日の秀島史香のブログ」

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作品たちは変わらずそこにずっとあり続け、
年齢を重ねるごとに色々気づくようになる私たちを穏やかに待っていてくれます。

共鳴し合う形と色の冒険者たち、
この秋ぜひご自身の目で楽しんで来てください。

展示室入っていきなりシャガール!もサプライズで大興奮でした。
まさに眼福とはこのことなりーーー!

「オットー・ネーベル展」
12/17まで渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムにて。


【おまけ。ミュージアムショップでは…】

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生まれてから一度も
マグカップをトートバッグに入れて持ち運ぶ発想はありませんでしたが、
一瞬でやってみたくなりました!




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