「違う」を楽しむ

赤ちゃんは日に日に大きくなり、
手に伝わる重みもずっしりとくるようになりました。
産まれた時は比較的小さめでしたが、
いまや標準に追いつけ追い越せで、プニプニ街道まっしぐら。

自分の許容量以上にたらふく飲んでは、
酔っ払いのように「も、もう飲めん…」とグニャーなる食いしん坊。
出されたものは残さず頂きます!!というハングリー精神（食い意地）は、やっぱり私に似たのでしょう。

そのニーズに応えるべく24時間稼働する生産工場のこちらとしては、
食べても食べてもお腹が空きます。
その食べっぷりたるや、泥んこでサッカーボールを追いかけていた高校時代以来。
お米は毎回三合炊き。
これが普通になってしまい、ちょっと怖いです。

そんな脳内食べることでいっぱいの状態でガルルルと手にした本は、
「こぐれひでこのおいしいスケッチ」



ひでこさんの軽やかな文章を読んでいると、
お料理ってつくづく楽しい創作だなと思います。

思いもよらなかった食材と調理法に目からウロコ。

イチゴで季節のスパゲッティ!?
パンと相性抜群のメザシ!?
ゴボウが教えてくれた人生訓!?
愛してやまないひよこ豆のペースト、フムスの作り方!!
私もハマった台湾の朝ごはん、トウジャンの簡単レシピなどなど。

食材によせる愛情。
「コレとコレが合うんじゃない!?」と、新しいを楽しむ姿勢。

そういや、以前こぐれ邸にお邪魔した際も、
うどんすき→雑炊→コロッケという３ステップ踏んだ絶品料理をご馳走してくれました。
雑炊がコロッケ!?
いやいや、中に入ったとろけるチーズと、和風ダシが絶妙にマッチした驚きのおいしさ。
カリッとした食感に皆で感動しながらあっと言う間にたいらげました。

飽くなきチャレンジ精神、好奇心は、人生を豊かにしてくれるなぁ。

私なんて気付いたら同じローテーションでグルグル回しているだけですもん。
高校時代の三年間、寮のカフェテリアでは、毎朝同じベーグルとジャムとを食べ続けた、
そんなガンコ一徹な食歴を持つ私です。

食べ物だけじゃなくて、
何事も「お馴染み」からちょっと離れて冒険してみると、
また新たなお楽しみがそこから広がっていくかもしれません。

いつもと違う音楽や映画。
いつもと違う言葉。
いつもと違う装い。
いつもと違う場所。
いつもと違う出会い。

五感フル活動、センサー全方位で、ビビビと己を刺激してゆきたいものです。

さぁ、このそら豆で今夜は何を作ろう。
本に紹介されていた中華風揚げ物、早速トライしてみようか。

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お料理で思い出した。
メリル・ストリープが実在の料理研究家を演じた「ジュリー＆ジュリア」はいい映画でした。
黒柳徹子さん風のおちゃめでチャキチャキなキャラがピッタリのハマりよう。
これでもか!!と出てくるフランス料理の感想としては、
「フレンチってやっぱりバター!!バター!!バター!!なのね」だったけど（笑）。