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記憶

この春、母さん、始めました。

抱っこ、おむつ、授乳、洗濯…
終わりなき無限ループにア~レ~な日々ですが、元気です。

実家の茅ヶ崎には帰らず、母にヘルプに来てもらっていますが、
テキパキと頼もしく、神に見えます(笑)。

久しぶりに頬張るお袋の味は、懐かしいやら、ありがたいやら、涙が出そう。
これを機に、煮物、焼き物、酢の物と、
慣れ親しんだ我が家のレシピを伝授してもらうことに。

振り返れば大学卒業後、
「わーい、一人暮らし!! 仕事、がんばるぞ~!!」と前のめりで上京。
こういうことは一切スルーしてしまったので、
相当遅ればせながら花嫁修業(?)やり直しの巻。

小さいころから慣れ親しんだ母の味。
「この筑前煮、よくお弁当に入ってたな」とか、
「そうそう、これが我が家のリンゴの切り方だ」など
自分が何を食べさせてもらってきたのか、甘酸っぱく思い出しています。
当時の食卓の風景もよみがえってきて、なんだかいいね、この感じ。

そして夜。
寝る前には、母の隣りで横になりながら、
私が子どもの頃の話を色々としています。

夜泣きがあまりにも激しくて、
祖母に宇津救命丸の金粒(つまりストロングタイプ!!)を薦められた、とか
ヨチヨチ歩きを始めると、
おむつの取れてない弟を連れまわしては街中で迷子になった、とか、
郵便局の両開きのドアを挟んで、見ず知らずの大人を相手に押し勝ちした、とか。
私自身、全く記憶にないのですが、いやはや、恥ずかしく勇ましい話ばかり…。
幼いころの自分に初めて会うような、不思議な気分です。

父とも昔話をしていたのですが、
しんみり言われてどきりとした言葉が
「史香が生まれた日、‘いつかこの子もお嫁に行っちゃうんだな’…って思ったよ」。

今更ながら、やさしいまなざしと、父親としての複雑な心境にふれたようで、
ちょっと胸がジンとしました。

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部屋にとじこもっている間に、
窓の外の桜もすっかり散ってしまいましたが、
ふわっとあったかい風を感じている春です。

赤ちゃんの顔も面白いぐらいに日々変わっていく、
超期間限定のこの今に集中、集中!

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朝日新聞j-nudeでの連載「ミュージックgirlsレーベル」最新号では、
NYの文系草食系シンガーソングライター、ダヴマン。
ノラ・ジョーンズとのデュエットしたやさしいゆるラブソングは
「がんばらなくていいんだよ」的ほんわか空気に溢れていて、
新生活でお疲れ気味の心を癒してくれるはず。
そうだよね、ダヴマン、直訳するとハト男、だもんね。

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表紙は、浅野忠信さん。


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