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クセになりそうです

外国の方に日本の文化を知ってもらおうという
「ビギン・ジャパノロジー」というNHKの番組があります。
先日の落語の回を見て、
やっぱり生が面白そう!と一気に盛り上がり、
松尾潔さんの「末廣亭、楽しいんだよ」というレコメンも思い出し、
ドキドキしながら寄席初体験です。

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今更のカミングアウトですが、
学校の図書館にあった「こども落語全集」が大好きなシブい小学生でした。
コロコロコミックと同じテンションで、それはもう夢中で読み漁っていたものです。
特に好きだったのが「目黒のさんま」「ねぎまの殿様」「まんじゅうこわい」「時蕎麦」。
だって、その描写がね、お腹が空いてくるほど、それは本当においしそうだったのですよ。

てことで、「お弁当もぬかるなよ!」と伊勢丹の地下でさんざん迷った末、
のり巻きとおまんじゅうを買い、
ついでにBPQCでハンドクリームをお試ししまくり、イザ出陣!

果たして、遂に体験した生の寄席は…臨場感と一体感にビリビリしびれました!
皆でドッと笑い、拍手を送り、うまいっ!とヒザを叩く。
あー、この独特の熱、今まで知らずに生きていましたよ。

間のとり方、緩急のつけ方、場の空気の作り方、
声、表情、動作と、この道ひとすじの名人芸に惚れ惚れました。
しかも時事ネタ、地名、人名、作品名などを縦横無尽にかけた言葉遊びに、
聞いてるコチラの脳みそも楽しく集中フル回転。
これは、心身共に絶対活性化されるはず。

笑い声いっぱいの空間に身をおけば、
どんなに凹んでいても、悩んでいても、
自然に元気が沸いてくるってもんです。
木戸口を入った時点でかなり興奮していましたが、
終演後はさらに元気になっていましたもん。

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この日は、三人の新真打さんによる昇進披露もありました。
その前にお師匠さんが口上を述べるのですが、それが愛に溢れたもので。

「まだ未熟ですので、途中お客さんが席を立って帰られると、動揺します…」

あぁ、お弟子さんを思いやる言葉、泣かせるなぁと思った瞬間、

「…なので、帰るならお早めにどうぞー(笑)!!」

いやぁ、どんなシリアスな場面でも、必ず笑わせるそのユーモア、粋です。

晴れて真打になられた講談師の日向ひまわりさん、
背筋がシャン、袴ピシッ、声は凛と、カッコいい女性ですね。
机を置いて、扇子でバシバシ叩きながら披露したのは、山内一豊の出世話。
「あなた、このお金で馬を買ってください」という内助の功、
大河ドラマ「功名が辻」にもなったあれです。
一豊が名馬とともに登場するクライマックスの名調子は、最高に痛快でした。

まだまだ知らない新しい世界があるものですね。
この勢いだと、次回は間違いなく友の会に入会、です(笑)!

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